COPDや気管支喘息の患者さんが吸入デバイスを正しく効果的に使ってくれるよう指導することは、治療効果を得るためにとても重要です。しかし、処方箋を交付した後に、患者さんがちゃんと薬剤を吸入できているか、チェックしている医師はそう多くありません。
というのも、日本の場合、処方後の薬剤指導は院外薬局で実施されることが多く、指導の加算もその薬局で取られていることがほとんどなためです。初回の処方時にしっかりと指導していても、毎回ちゃんと吸入できているかを綿密に続けてアセスメントしている調剤薬局はそこまで多くないと思います。こうしたこともあり、閉塞性肺疾患を良い状態でコントロールするには、薬剤師による指導が極めて重要な役割を担っています1)。
新規に会員登録する
会員登録すると、記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。
著者プロフィール
倉原優(国立病院機構近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)●くらはら ゆう氏。2006年滋賀医大卒。洛和会音羽病院を経て08年から現職。自身のブログ「呼吸器内科医」で論文の解説やエッセイを執筆。著書は『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、他多数。

連載の紹介
Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ
倉原氏は、呼吸器病棟で活躍する医師。呼吸器診療に携わる医療従事者が知っておくべき薬や治療、手技の最新論文の内容を、人気ブログ「呼吸器内科医」の著者が日々の診療で培った知見と共に解説します。呼吸器診療の最先端を学べる臨床連載です。
この連載のバックナンバー
-
2022/06/30
-
2022/06/23
-
2022/06/14
-
2022/05/24
-
2022/05/10