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9/16放送 テレビ朝日系『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』から
みんなの家庭の医学◆脂肪肝は歯周病が原因!

2014/09/26

 ここのところ番組改編期で、あまり健康番組が多くありません。そんな中、『みんなの家庭の医学』が2時間スペシャルだったので見てみました。テーマは「長引く身体の不調を解消!3つの新事実SP」。おなじみの「3つの新事実」です。

 今回取り上げられていたのは「肩こり」「肝臓」「再生医療」の3つ。こうして並べると、だいぶレベルの違うテーマが並列で扱われていることが分かります。何しろ「長引く体の不調」というまとめ方ですから、何でもアリなわけですけどね。

 1つ目の肩こりに関する新事実は、「目のずれ」です。通常、目を閉じてリラックスしているときは目が自由な位置にあり、焦点を合わせるときに目が正面を向きます。この、「リラックス時」と「ものを見ている時」の目のずれが大きいと、肩こりの原因となるという説明でした。

 でも、このネタは「ためしてガッテン」で2014年6月にやってるんですよね(番組ウェブサイトはこちら)。ためしてガッテンでは「疲れ目」でしたが、まあ内容は同じですね。改善方法も「プリズム眼鏡」ですし。

 2つ目の肝臓。冒頭に紹介されたのは、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)でした。これもどこかで聞いた話かなあと思っていたら、あに図らんや、脂肪肝の原因が歯周病(ギンギバリスの感染)だった、とのこと。これは、納得の新事実です。何しろ昨年、論文が出たばかりですし。歯周病関連全身疾患って、最近も続々と判明しているので、きっとこれからあちこちの健康番組で取り上げられるんでしょうね。

 ちなみにスタジオでは、正常状態、NASH、肝硬変の肝臓の内視鏡写真を出していました。エコーではなく写真だと、一般の人にもインパクトがあって、視覚的にいいな、と思いました。

 そして3つ目は再生医療。まずは、小児初の心筋再生手術に成功した11歳の女の子の紹介です(関連記事)。術後1カ月で退院して軽く走れるまでに回復したそうです。よかったですね。

 続いて、この大阪大学病院心臓血管外科教授の澤氏が開発した「細胞シート治療」の紹介です。心筋梗塞後に重症心不全になってしまった60代の男性が、この治療を受けるまでのドキュメンタリー。患者さんがご自身の太ももから筋肉を採取する手術を受けている様子、細胞シートを培養している様子、そして細胞シートを心臓に張り付ける手術まで、密着取材したリアルな映像が流れます。やはりドキュメンタリーは、再現ドラマの何倍も迫力があります。

 手術がうまくいった後、「僕らがしなかったら誰がするんだという想い」という澤氏のコメントにしびれました。再生医療はまだ先の話だと思っていたんですが、もう、ここまで進んでいるんですね。

 今回の『みんなの健康の医学』は、なかなか骨のある内容で、満足しました。

著者プロフィール

くめ やすはる(薬剤師)●粂康晴氏。京都大学薬学部卒。大手製薬会社に20年以上勤務し、MR、研究開発、内部監査などを経験後に退社。糖質オフにこだわるレストラン「カーボオフ」を埼玉県の大宮にオープンした。

連載の紹介

くめやすはるの「健康番組タメツスガメツ」
テレビの健康番組にあおられて「私もこの病気じゃないかしら」と外来に押し寄せる患者たち。今週、テレビでどんなトンデモな健康番組が放映されたのかを、患者への説明に役立つ小ネタとともに、ご紹介します。

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