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【連載第13回 突然の激しい頭痛の症例】
69 歳男性、突然の激しい頭痛

2006/09/22

写真1 来院直後の頭部CT(画像をクリックすると拡大します)


症例
 69歳の男性が、1~2時間前より突然の激しい後頭部痛が出現し、その後、回転性めまいも出現して起き上がることもできなくなったため救急搬入となった。悪心・嘔吐を伴い、目を開けていられず、話をするのがやっとという状態である。既往歴は高血圧症にて薬物治療を受けている。
 血圧:150/80mmHg、心拍数:90回/分(整)、意識レベル:清明、SpO2:100%(5L/分マスク)、体温:36.5℃、神経学検査は、本人の協力が得られず正確には判定できていないが言語障害や麻痺は認められていない。心音・肺音に問題はなし。来院直後の頭部CTは写真1、頭部CT後に施行した頭部MRI(拡散強調画像)は写真2、MRAは写真3の通りである。また翌日の頭部CTは写真4である。

Q1:突然の激しい頭痛を訴える症例で、鑑別すべき疾患は?
Q2:来院直後の頭部CTを見て何を考えるべきか、次に行う検査は?
Q3:診断は?
Q4:原因は?


【解答】
Q1:1)クモ膜下出血
  2)小脳出血
  3)小脳梗塞(椎骨脳底動脈解離による後下小脳動脈閉塞)
  4)動脈解離(椎骨脳底動脈解離)
  5)その他(機能性頭痛)
Q2:頭部CTにて出血がないため、小脳梗塞または椎骨脳底動脈解離を考え、頭部MRIおよびMRAを施行する。
Q3:小脳梗塞
Q4:椎骨動脈の解離による後下小脳動脈(PICA)の閉塞

著者プロフィール

河野寛幸(ERプロジェクト)●こうの ひろゆき氏。1986年愛媛大卒。福岡徳洲会病院救急総合診療部、救急センター長、福岡和白病院救急センター長を経て、2006年4月、救急医学教育のためにERプロジェクトを設立。

連載の紹介

【臨床講座】救急初期診療の12のポイント
救急疾患の中には、見逃すと致死的なものが少なくない。緊急的対応が求められる心血管系疾患と全身的主訴疾患を中心に、診断のポイントや初期治療のコツを紹介する。

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