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情報提供だけするMRって必要ですか?

2018/09/27
中山祐次郎(総合南東北病院外科)

 こんにちは、総合南東北病院外科の中山祐次郎です。

 現在、京都大学大学院で勉強中です。学生なので、8月、9月と2カ月の夏休みになります。レポートは6個ほどありましたが終わりましたので、いまは論文執筆と研究プロトコル作り、物思いに当てております。ここ12年の臨床医生活では、じっくり物事を考える時間などなかったように思います。
 
 ま、人間ってごちゃごちゃ考えるよりも作業に忙殺されるほうが幸せなのですが。臨床医、特に多忙な科だと忙しすぎて多幸感に包まれること、皆さん経験されていると思います。そう思うと、いつも医局で都内のマンション価格の話ばかりしていたあの某内科の先生は、苦しんでいらしたのかもしれません。

 さて、勉強をしつつも私は米国へ行って参りました。よく聞かれるのですが、「仕事で行ったの?遊び?」は境界不明瞭ですので答えづらいところ。ま、それはともかく滞在したのはサンディエゴという街で、ソーク研究所でbiologyの研究をしている友人に会ったり、留学している日本人のM.D.の先生方の会にお邪魔するなどしていました。

 特に、UCSD(University of California, San Diego:カリフォルニア大学サンディエゴ校)の医学部を見学させていただき、外科シミュレーション教育の圧倒的な高いレベルに衝撃を受けました。だって、学生が授業を受けている講義室の隣には模擬手術室があり、手術支援ロボットのダ・ビンチがあり、気管切開術のための模擬生体があるんですよ。模擬手術室にはガラスが張ってあって、映画で見るFBIとかの取調室風にマジックミラーになっています。そこで教員が見るのでしょうね。

 ウェットラボ(動物を使う)もドライ(機械のみ)も、どちらも半端ない充実ぶりでした。これじゃ日本の医学教育はまだまだ勝てないな…と思った次第です。まあ、ハコだけあればいいというものでもないのですが。

 今回はMRさんの話を致しましょう。MRと言ったって僧帽弁がどうのではなく、Mental retardationでもなく、核磁気共鳴断層撮影装置でもありません。ましてやMixed reality (複合現実)でもなく、歌舞伎町のホストクラブMr.でもなく、総合探偵社のMRグループが運営するMR探偵学校でもありません。カリキュラムの「探偵概論・尾行講義」が面白そうとかそういうことではありません。

著者プロフィール

2006年鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院外科で初期・後期研修後、同病院で大腸外科医師(非常勤)として勤務。2017年4月から総合南東北病院外科に勤務。消化器外科専門医、外科専門医、がん治療認定医、マンモグラフィー読影認定医。

連載の紹介

中山祐次郎の「切って縫うニュース」
世の中の医療・医学に関連するニュースを、若手外科医がバッサバッサと斬りまくり。でも、社会の病巣にメスを入れるだけでなく、切ったところをきちんと縫うのも外科医の仕事。だから「切って縫うニュース」。きれいに縫えるか、乞うご期待。

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