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地元高校生をオペに入れるメリットとは

2018/03/12
中山祐次郎(総合南東北病院外科)

 こんにちは、福島県の総合南東北病院外科の中山祐次郎です。大腸癌の腹腔鏡手術と拡大手術を得意としております。

 暦の上ではもう立春もとうに過ぎたというのに、福島ではまだまだ寒い日が続いております。そんな寒いある日、私の病院に県内の高校生9人が集ったのでした。今回はそのレポートをさせていただきます。高校生にも病院にも、そして地域にとっても良かったので、皆さんの病院でもやっていただいたら良いのではと思い、真似できるような形でシェアさせていただきますね。このノウハウをパッケージにしたらおそらく売れるでしょうが、今回は無料でのご提供です。私としては臨床研究にもなりそうだな、なんて思っております。ちょいと長い記事になります。

 ことの始まりはある朝、たまたま目にした新聞記事でした。その記事は、高校生に心臓移植の一連の治療に参加してもらうというもの。大阪の有名な心臓の教授が仕掛けたのでしょう、新聞に大きく特集されていました。この先生はメディアとも近く、読売新聞と一緒になって「医療チーム高校生密着プログラム」というプロジェクトをやっていらっしゃいます。(詳しくはこのページをご覧下さい)

 その記事では高校生が実際の心臓移植に立ち会い、医療を体験するというもの。早朝にぼんやりと読んでいた私は、ハッと目が覚め「これだ!」と思いました。真似できないだろうか…そう思った私の頭はフル回転を始めたのです。すぐさま外科の同僚医師たちに相談。「これ、ウチでもやりませんか」「お、いいかもね」「面白いじゃん」
 
 そんな思いつきで始まったこの企画。私はその日、かなり強引に病院長のアポを取り院長室に赴いたのです。なお、当院の院長は外科医であり、毎日回診をしたり手術に入ったり、時には病棟の指示までなさっているバリバリの現役であります。

 「先生、これを真似して当院でもやってみたいのです。高校生を病院に呼び、手術に参加してもらいましょう」
 新聞記事を手に、私はぐいぐい押しました。院長先生は「病院見学は、これまでもあちこちでやっているんだ」とおっしゃっていましたが、かなり好感触でした。決め手になったかどうかはわかりませんが、私が院長に推したのは、次の3点です。 

著者プロフィール

2006年鹿児島大学医学部卒。都立駒込病院外科で初期・後期研修後、同病院で大腸外科医師(非常勤)として勤務。2017年4月から総合南東北病院外科に勤務。消化器外科専門医、外科専門医、がん治療認定医、マンモグラフィー読影認定医。

連載の紹介

中山祐次郎の「切って縫うニュース」
世の中の医療・医学に関連するニュースを、若手外科医がバッサバッサと斬りまくり。でも、社会の病巣にメスを入れるだけでなく、切ったところをきちんと縫うのも外科医の仕事。だから「切って縫うニュース」。きれいに縫えるか、乞うご期待。

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