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第22回 副反応を恐れる人やデマに流される人の心の内
「ワクチンを打ちたくない」人に何を伝えるか

2021/08/03
岸見 一郎

 新型コロナウイルスの感染拡大は、海外ではdisasterという言葉を使って報じられています。日本でもワクチン接種が進みつつありますが、打ちたいと思っていても予約をなかなか取れないという人がいる一方で、「ワクチンを打ちたくない」と考える人もいます。ワクチンの打ち手を担う医師はもとより、自身が打ち手ではなくてもかかりつけ医として患者の診療に当たる際には、ワクチン接種のことが話題になることは多いかと思います。

 今回は、「ワクチンを打ちたくない」という人に対して、どのような姿勢で説明をするのがいいか考えてみましょう。

 体質や持病、過去のアナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴がある人であれば、ワクチン接種がそもそも難しいということはあります。そのような場合、医師はワクチン接種の可否について合理的に説明し、患者は合理的な理由に基づいて打たないという選択をすることができます。難しいのは、医師にとっては合理的とは思えない理由で接種を拒む人の場合です。

著者プロフィール

1956年京都生まれ。1987年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門である西洋古代哲学と並行して、アドラー心理学を研究。2013年に古賀史健氏との共著で刊行した『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)は、200万部を超えるベストセラーに。精力的に執筆・講演活動を行っており、著書に『アドラー心理学入門』『幸せになる勇気』など多数。

連載の紹介

岸見一郎の「患者と共に歩む心構え」
こんな時、患者にどう向き合えばよいのか。患者の思いをどのように受け止め、どんな言葉を掛けるのか──。日常診療の中で直面する様々な場面において、対等な人間として患者と「共に歩む」ための心構えを、哲学者でありアドラー心理学を解説したベストセラー『嫌われる勇気』の著者である岸見一郎氏が、医療機関でのカウンセラーとしての経歴や、心筋梗塞治療を受けた患者としての経験なども交えつつ解きほぐしていきます。

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