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第9回 不確かな知識を鵜呑みにする患者に冷静に向き合うために
治療に文句を言われても、感情的にならない方法

2020/07/07
岸見 一郎

 今回は、患者から不確かな知識で文句をいわれた時、どうすれば冷静に対処できるか考えてみましょう。

 例えば、次のような場合です。高血圧で長く通院している患者がいます。医師はこの患者に生活習慣の改善を指導しているのですが、食事の塩分が多すぎる時があったりしてなかなか改善しません。現在は降圧薬を処方することで、どうにか血圧をコントロールできているのですが、この患者がある時、診察時に次のような話を始めました。

著者プロフィール

岸見 一郎●きしみ いちろう氏。1956年京都生まれ、京都在住。1987年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門である西洋古代哲学と並行して、アドラー心理学を研究。2013年に古賀史健氏との共著で刊行した『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)は、200万部に迫るベストセラーに。精力的に執筆・講演活動を行っており、著書に『アドラー心理学入門』『幸せになる勇気』など多数。

連載の紹介

岸見一郎の「患者と共に歩む心構え」
こんな時、患者にどう向き合えばよいのか。患者の思いをどのように受け止め、どんな言葉を掛けるのか――。日常診療の中で直面する様々な場面において、対等な人間として患者と「共に歩む」ための心構えを、哲学者でありアドラー心理学を解説したベストセラー『嫌われる勇気』の著者である岸見一郎氏が、医療機関でのカウンセラーとしての経歴や、心筋梗塞治療を受けた患者としての経験なども交えつつ解きほぐしていきます。

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