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救急クリニックでAI問診ソフトを使ってみた

2019/02/01
木川 英(川越救急クリニック)

 インフルエンザが“爆発”していますね。救クリも年始から連日40~50人のインフルエンザ患者でごった返し、スタッフ一同フル稼働で診療に当たっています。

 インフルエンザの流行はまだまだ続きそうですが、昨年からの流行と言えば、「AI(Artificial Intelligence)」でしょう。『サラリーマン川柳』の優秀100句の中にもAI関連の川柳が数句あり、もはやAI時代は待ったなしの状況です。医療界でも度々話題になり、先日も「大腸ポリープが腫瘍かどうかをAIが瞬時に判定」といった記事が出ていました。

 救クリでも、AIを使った問診ソフトを導入して、来るべきAI時代に生き残るために備えています。もちろん万能ではありませんし、あくまで臨床診断の補助にしか使えませんが、面白い事案も経験したので今回は、その話題を取り上げます。

 ほとんどの医療機関では初診の患者さんには問診票を書いてもらっていると思います。救クリは夜間専門救急診療所で患者さんの大半が初診なので、開院以来、受付と同時に問診票を書いてもらっています。

 年齢や性別の基本情報から、受診動機は内因性なのか外因性なのか、緊急性が高いか、すぐに処置した方がいいのか、など色々と考えながら動いているのはどこの医療機関も同じでしょう。問診と診察を基に必要な検査を行い、それらの結果を総合的に考えて診断を確定したり、診断を確定できない場合は緊急度に応じて投薬や処置、転送の必要性などを判断するのが臨床医の役割かと思われます。

 その技術を教えてくれる成書はたくさんありますし、様々な高名な先生方の講義もインターネットで見ることができる時代ではありますが、やはり、自分自身の臨床経験に勝るものはありません。

 ある程度の臨床経験がものをいうのは、今の時代でも疑いようのない事実ですが、その中で問診の技術というのは本当に匠の技だと思っています。そして、一朝一夕では習得できないその技のエッセンスをAIに搭載したのが今回紹介する「AI問診Ubie」です。

 まず、初診の患者さんが待合でタブレットを開くと写真1の画面が出て、問診が始まります。

著者プロフィール

木川英(川越救急クリニック副院長)●きがわ あきら氏。2005年東海大学医学部卒。茅ケ崎徳洲会総合病院(現:湘南藤沢徳洲会病院)初期研修医を経て、08年救急医を志し八戸市立市民病院救命救急センターに勤務。13年から現職。

連載の紹介

木川英の「救急クリニック24時」
全国有数の”救急過疎地”サイタマに開業した救急専門の診療所に助っ人としてやって来た木川氏が、現場で感じた地域医療の問題、患者側の問題、医療経営の問題等々を綴ることで医療界に一石を投じる。

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