日経メディカルのロゴ画像

第110回 レビー小体型認知症診療を再考する(2)
レビー小体型の診断でダットスキャンは必要?

2018/01/26

 2017年にレビー小体型認知症の臨床診断基準第4版が公表されましたが、今回の改訂では神経放射線学的検査を主とするバイオマーカーの役割に比重を置いたものになっています(関連記事)。今回は、レビー小体型認知症診断における神経放射線学的検査「ダットスキャン」について再考してみたいと思います。

知っておきたいダットスキャンの知識
 ダットスキャンで使用される「123I-イオフルパン」とは、線条体内の黒質線条体ドパミン神経終末部に存在するドパミントランスポーター(DAT)に高い親和性を示す放射性医薬品です。パーキンソン病やレビー小体型認知症ではDATが低下することから、123I-イオフルパンを使用することでこれらの疾患におけるDATの脳内分布、すなわちドパミン神経の変性を可視化することが可能となるとされています。2014年から本剤を用いたSPECT検査であるダットスキャンが臨床で使用できるようになってきており、今回の臨床診断基準第4版では、指標的バイオマーカーとしての位置付けがなされています。

 図1は正常例(図1A)とレビー小体型認知症(図1B、C)のダットスキャン画像です。正常では尾状核から被殻にかけて「八の字型」に RIの集積が認められます。レビー小体型認知症ではその集積が低下することで正常例あるいはアルツハイマー型認知症との鑑別が可能になるとされています。

著者プロフィール

川畑信也(八千代病院〔愛知県安城市〕神経内科部長)●かわばた のぶや氏。1979年昭和大医学部卒。国立循環器病センター、秋田県立脳血管研究センター、成田記念病院〔愛知県豊橋市〕を経て2008年より現職。愛知県認知症疾患医療センターセンター長も兼任。

連載の紹介

プライマリケア医のための認知症診療講座
2020年、患者数が325万人に達するといわれる認知症。患者数の増加に伴い、認知症の診療におけるプライマリケア医の役割が大きくなっています。著者が遭遇した実際の症例を紹介しながら、認知症診療の「いろは」を解説します。
この連載が本になりました!
『プライマリ・ケア医のための 認知症診療入門』
好評発売中

 2013年5月から連載を開始した「プライマリケア医のための認知症診療講座」がこのたび書籍化されました。2016年2月末までに掲載された記事を「診断編」「治療と介護編」「周辺症状編」に分類。さらには、日常診療で感じた疑問をすぐに解消できるよう、Q&A形式で再構成しました。
 Q&Aの数は全部で65個。どこから読んでも理解できるよう、1つのQ&Aだけで解説が完結する形に再編集しました。ぜひ日常診療にご活用ください。(川畑信也著、日経BP社、4644円税込み)

この記事を読んでいる人におすすめ