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採用して初めて分かった看護師の「技術レベル」

2020/05/21
小畑 吉弘(日本医業総研)

イラスト:庄原 嘉子

 大学病院で長年勤務してきた内科のA医師。開業後も大学病院と密に連携を図る狙いから、大学近くで開業することを決意しました。これまで診ていた患者さんが継続して受診してくれることへの期待もあったようです。

 開業物件が決まり、内装工事や医療機器の業者との打ち合せも順調に進み、オープニングスタッフをどうしようかという段階になりました。そのころ、大学病院の複数の看護師から「開業するならぜひ協力させてください」と声を掛けられていたA医師は、開業を支援してくれている社会保険労務士のB氏に、「看護師については、今一緒に働いている人の中で、人柄の良さそうな人を採用したいんだけど」と相談しました。

 これに対しB氏は、同僚看護師の採用は慎重に考えるよう進言しました。実際に採用すると、これまでの「同僚」としての関係から、「事業主と労働者」という関係に変わることになりますが、特に職員の側に病院勤務のころの感覚が抜け切れず、院長に対して同僚のように接したり、公募採用した他の職員に対し優越的な立場にあるかのような振る舞いをすることがあるからです。

著者プロフィール

日本医業総研●医院・診療所の開業コンサルティング企業。関西地方を中心に、220件以上の開業支援実績がある。関西および関東でクリニックモールの企画・開発も積極展開している。

連載の紹介

開業の落とし穴
開業は一生の一大事。一方で、診療所の経営環境は悪化の一途をたどっています。開業地の選定や資金調達など、軌道に乗るまでに潜むさまざまな落とし穴を、過去に開業されたドクターの事例を基に紹介します。

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