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求職者にも業者にも「辞退」された院長の反省

2019/08/08
小畑 吉弘(日本医業総研)

イラスト:庄原 嘉子

 開業してもなかなか黒字にならない先輩開業医を何人も見てきたA医師は、とにかく低コストで開業して、できるだけ早く黒字化することを目指していました。また、患者確保のためには、スタッフに高いレベルで仕事をしてもらって差別化を図る必要があると考え、優秀な人材を採用するための手立ても考え続けてきました。

 開業準備を始めると、内装業者、医療機器販売業者、広告業者などが、A医師に熱心に営業をかけてきました。しかし、そのうち離れていく業者がポツポツと出てくる事態に。A医師の値引きなどの要求が厳し過ぎて、付いていけないという業者が脱落していったのでした。もっともA医師は、「業者を変えれば済むだけのこと」と考えており、強気の姿勢を崩しません。結局残ったのは、A医師の厳しい要求を仕方なく引き受けた、医療業界の経験が少ない業者でした。開業コンサルタントも、A医師のやり方に付いていけないと言って辞退し、途中から他のコンサルタントが入るようになりました。

著者プロフィール

日本医業総研●医院・診療所の開業コンサルティング企業。関西地方を中心に、220件以上の開業支援実績がある。関西および関東でクリニックモールの企画・開発も積極展開している。

連載の紹介

開業の落とし穴
開業は一生の一大事。一方で、診療所の経営環境は悪化の一途をたどっています。開業地の選定や資金調達など、軌道に乗るまでに潜むさまざまな落とし穴を、過去に開業されたドクターの事例を基に紹介します。

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