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スタッフに私用を頼み過ぎた院長の後悔

2019/06/20
小畑 吉弘(日本医業総研)

イラスト:庄原 嘉子

 開業して1年が経過した女性医師のA先生。子育てをしながらの診療所運営ですが、開業してしばらくは患者数も少なく、診療時間も無理なく設定していたため、保育園のお迎えや家事なども特に問題なくこなせていました。

 しかし、その後患者数が増え、特にかぜの患者が増える時期には保育園のお迎えが遅くなることが多くなってきました。また、かぜの季節以外でも、診療終了間際に手間のかかる患者さんが駆け込んでくる日は、業務が終了するのが遅くなりがちでした。

 診察受付の終了時刻を早める手もありましたが、患者さんをきちんと診たいという思いや収益が減ることへの不安から、診療時間は変更しないことに。その後A医師は、どうしても保育園のお迎えが遅くなるときは、手が空いたスタッフに頼むようになりました。クリニックに連れてきてもらい、院内の休憩室で遊ばせておくことにしたのです。

 この役割を特に頼まれることが多かったのが、若手事務職員のBさんです。初めのうちは「先生も大変なのだから……」と納得していたBさんですが、その頻度が増え、さらにはお迎えだけでなくプライベートの買い物まで頼まれるようになり、A医師の対応に不満を持つようになりました。

著者プロフィール

日本医業総研●医院・診療所の開業コンサルティング企業。関西地方を中心に、220件以上の開業支援実績がある。関西および関東でクリニックモールの企画・開発も積極展開している。

連載の紹介

開業の落とし穴
開業は一生の一大事。一方で、診療所の経営環境は悪化の一途をたどっています。開業地の選定や資金調達など、軌道に乗るまでに潜むさまざまな落とし穴を、過去に開業されたドクターの事例を基に紹介します。

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