
イラスト:庄原嘉子
医師になって20年目を迎えるA先生は、本来の診療に加えて医局内の雑務に追われる毎日に辟易するようになっていました。
ある日のこと、1日の勤務を終え一息ついていたところに、一本の電話がかかってきました。一昨年に開業した友人のB先生からの電話の内容は、「知り合いのクリニックを承継しないか」というもの。毎日50人以上の来院患者があり、収益もかなり上がっているとのことです。譲渡の理由も、院長のC先生が70歳を過ぎて体力的にきつくなったということなので納得できます。急な話ではありましたが、承継する方向で話を進めました。