日経メディカルのロゴ画像

【第32回 建築会社との値引き交渉】
えっ! 鉄骨が1本足りない?!

2013/02/15

 開業準備の工程で一番楽しくてわくわくするのが、クリニックの設計でしょう。理想の診療を実現するためにどんな造りにすべきか、患者に快適に診察を受けてもらうには各スペースをどう配置したらよいかなどを考えていると、心躍るはずです。40坪ほどの建物を改修して開業しようと考えていた内科医のJ氏は、2カ月にわたってK設計事務所と綿密に打ち合せをし、納得のいく設計に達しました。

 次はいよいよ工事業者の選定です。K設計士はクリニックの施工実績が豊富な建築会社4社を選定し、それぞれの会社に見積もりを依頼しました。同じ設計図、仕様であるにもかかわらず、4社の提示金額には最大で200万円の差がありました。この差は、それぞれの会社の都合により生じます。例えば、職人を休閑状態にしているのであれば赤字でも受注した方がよいと考える会社は低い金額を提案しますし、逆に利益率の低い仕事はしたくないと考える会社は高値で入札したりします。

 J氏はK設計士と内容を精査した上で、2番目に安価な額を提示したL社への工事依頼を決めました。そして、L社が落札したことを電話で伝えました。ところが、その際のJ氏の対応が後々、大きな問題を招くことになります。

著者プロフィール

日本医業総研●医院・診療所の開業コンサルティング企業。関西地方を中心に、220件以上の開業支援実績がある。関西および関東でクリニックモールの企画・開発も積極展開している。

連載の紹介

開業の落とし穴
開業は一生の一大事。一方で、診療所の経営環境は悪化の一途をたどっています。開業地の選定や資金調達など、軌道に乗るまでに潜むさまざまな落とし穴を、過去に開業されたドクターの事例を基に紹介します。

この記事を読んでいる人におすすめ