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再入院を防ぐスムーズな病診連携を実現するコツ

80歳男性。岩本竜也さん(仮名) 主訴:咳嗽、倦怠感、浮腫

 高血圧症、慢性心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、糖尿病、便秘、不眠症で近医に通院中。60歳まで喫煙歴(20~30本/日)がありましたが、呼吸困難が出現したことに加え、孫が産まれたことをきっかけに禁煙しました。禁煙後に呼吸困難は改善。ADLは自立で、介護保険利用なく、農作業も行っています。

 妻の道枝さん、長男夫婦(共働き)と4人暮らし。長男の他に長女がおり、結婚して隣町に住んでいます。孫は長男に3人(全員県外在住)、長女に1人(長女と同居)。

 半年ほど前から咳嗽を自覚、3カ月前頃に症状が悪化。様子を見ていましたが、改善しないため、かかりつけ医に相談。血液検査と胸部X線検査の結果、炎症反応が軽度亢進しているものの、胸部X線検査では異常なく、気管支炎と診断されました。しかし、2週間が経過しても改善せず、倦怠感も出現したことから、再度かかりつけ医を受診。浮腫の増強を認め、心不全増悪の疑いで若葉中央病院(360床の基幹病院)に紹介され、入院となりました。

連載の紹介

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