60歳女性。平野幸子さん(仮名) 主訴:多系統萎縮症
運転中に左に寄りすぎたり、歩いていてふらついたりすることがあり、若葉中央病院(360床の基幹病院)を受診したところ、多系統萎縮症と診断されました。徐々にふらつきが悪化し、車椅子で通院していましたが、発症から4年ほど経った頃に通院が困難となったため、一条ファミリークリニックに訪問診療の依頼がありました。
平野さんは、長女の千尋さん、千尋さんの夫、千尋さんの子ども2人との5人暮らしです。千尋さんはパートの仕事をしていて、平野さんが家で1人になる時間も長いようです。
初回の訪問時、一条医師は東看護師とともに、平野さんと千尋さんから、ふらつきなどの症状、生活の様子などを聞きました。身体診察で足に挫創を認め、転倒しやすい可能性を考慮しました。家の中には、トイレまで手すりが設置してあります。訪問診療開始前から、訪問看護・リハビリテーションが導入されており、担当者は訪問看護ステーションひかりの橘看護師、堺理学療法士(PT)、堀言語聴覚士(ST)です。