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透析を頑なに拒否する患者が一晩で翻意したワケ

78歳女性。阿部より子さん(仮名) 主訴:倦怠感、食思不振、下腿浮腫

 慢性腎臓病ステージG5、2型糖尿病、高血圧、不眠症などがあり、訪問診療を受けています。2カ月前に尿毒症を来し、中原病院(80床の中小病院)に入院。その際、透析導入を勧めたものの、本人から「透析は行いたくない」とはっきり意思表示があったことから透析は行わない方針となっていました。

 退院後、約1カ月ほど経過した頃から食事量が低下。下腿浮腫、呼吸音の減弱も認め、尿毒症と考えられたため、訪問診療医が再度透析導入を提案しましたが、やはり本人が希望しなかったので、症状緩和目的に中原病院へ再入院。中原病院には透析設備はありません。心肺停止時にはDNAR(do not attempt resuscitation)を希望することを確認しています。

連載の紹介

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