日経メディカルのロゴ画像

在院日数を左右する「北風と太陽」強引は逆効果?

85歳女性。村上栄子さん(仮名) 主訴:意識状態悪化

 高血圧で自宅近くの診療所に通院中。カルシウム拮抗薬に加え、最近サイアザイド系利尿薬が追加処方されました。また、整形外科クリニックにも通院し、腰痛に対して非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)と、骨粗鬆症に対して活性型ビタミンD3製剤が処方されています。ある日、急に意識状態が悪化したため、精査加療目的で、若葉中央病院(360床の基幹病院)に紹介入院となりました。

 検査の結果、薬剤性の高カルシウム血症と診断され、上記の薬剤を中止の上、治療を実施。意識状態も改善傾向となったため、退院に向けた準備をしていく方向となりました。意識状態の改善に伴い、カルシウム拮抗薬は再開しましたが、高カルシウム血症の原因と考えられたサイアザイド系利尿薬と活性型ビタミンD3製剤は中止を継続。入院中には腰痛の訴えもなかったことから、NSAIDsも中止のままとしました。

連載の紹介

プライマリ・ケア連合学会が贈る『現場で使える総合診療』
「総合診療ってよく分からない、とっつきにくい」と思っていませんか?ですが、総合診療・家庭医療はプライマリ・ケアの現場から立ち上がった専門領域です。そのエッセンスを取り入れることで、日常診療における困りごとへの解決の糸口や、新たな視点を得られるかもしれません。「患者中心の医療の方法」は、ただのスローガンではありません。患者が抱える「病い」や、患者を取り巻く家族・地域にまで目を配ることで見えてくるものがあります。この連載では、総合診療医・家庭医療的な視点を生かすことで得られる日常診療の改善例を、総合診療医・家庭医が症例ベースで解説します。監修:日本プライマリ・ケア連合学会

この記事を読んでいる人におすすめ