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86歳女性。井上美代子さん(仮名) 主訴:経口摂取不良、活気不良

 高血圧症、脂質異常症、アルツハイマー病と血管性認知症の混合型認知症にて若葉中央病院(360床の基幹病院)へ定期通院中。脳梗塞の後遺症もある。ここ1年は誤嚥性肺炎や腎盂腎炎で入退院を繰り返しています。

 今回、主な介護者である長女の典子さん(60歳、既婚)から経口摂取不良、活気不良について相談を受けました。検査の結果、嚥下機能の低下を認め、フレイルも進行していることから、今後、定期通院は難しくなると判断。嚥下機能の低下はアルツハイマー病の進行に伴うものであることから、今後の療養場所に加えて人工栄養の導入に関して家族に相談する必要があると考え、典子さんに相談したところ、「1人では決められない」とのことだったため、他の家族(長男[県内在住]、次男[他県在住])も含め、家族カンファレンスを開催することにしました。

連載の紹介

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