日経メディカルのロゴ画像

第8の地雷 皮膚疾患と眼症状の密接な関係

2008/01/30

 皮膚疾患の中には眼症状を伴うものが多く、見過ごしていると視力低下などの後遺症を残してしまうことがある。そのため皮膚病変の治療では、早期から眼科と適切な連携を取らないと、これもまた、思わぬ地雷となる。

 と書いてはみたものの、個人的な経験では、皮膚科のドクターが眼科にコンサルトせずに点眼治療していたということは今までない。どちらかというと、アトピー性皮膚炎の患者の眼瞼の治療をこちらからお願いしたり、接触皮膚炎の加療のために紹介したりということが多い。眼科開業医にとって、近くに皮膚科専門医院があると非常に助かる。

 そう考えると、皮膚科と眼科の連携は結構うまくできているようだ。以下に紹介する皮膚疾患と眼疾患の密接な関係は、皮膚科以外のドクターにぜひ念頭に置いていただき、下記疾患に遭遇した際には皮膚科とともに眼科への早めの紹介も考慮してもらいたい。

帯状疱疹の眼症状は数日遅れる
 帯状疱疹で三叉神経の第1枝領域に皮疹が出ている場合、その半分以上で眼症状を伴うとされている。特に鼻尖に皮疹がある場合は高率に眼症状を合併する。

 注意すべきは、眼症状が出るのは皮膚所見より数日遅れるという点。そのため、眼科初診時に症状がなくても、もう1回受診させて確認することが多い。結膜炎、角膜炎、虹彩毛様体炎、強膜炎といった炎症所見のほか、まれに眼筋麻痺や視神経萎縮を起こすことがある。

 発症初期からの抗ウイルス薬の全身投与と、眼合併症の種類と重症度に応じた適切なステロイド点眼が必要である。皮疹以外に眼所見がなければ眼科的治療は必ずしも必要ではない。しかし、眼内の炎症が強い場合、ステロイド点眼による治療を行わないと、角膜瘢痕、続発緑内障といった後遺症を残すことがある。

 皮膚科と眼科が協力して診察に当たらなければならない疾患の代表例といえる。

アトピー性皮膚炎ではステロイドによる眼圧上昇、合併症を確認
 アトピー性皮膚炎では多くの場合、眼にもアレルギー症状を伴う。アトピー性角結膜炎、あるいは結膜の増殖性変化を伴うと、春季カタルと称される。

著者プロフィール

石岡 みさき(みさき眼科クリニック院長)●いしおか みさき氏。1989年横浜市立大医学部卒。93年米ハーバード大スケペンス眼研究所。96年東京歯科大市川総合病院。98年両国眼科クリニック勤務。2008年より現職。

連載の紹介

【臨床講座】たかが“眼”と侮るなかれ
非専門医でも、眼の診療を行う機会は多いもの。しかし、“ついで”に出した点眼薬が重症化や副作用の見逃しを招くなど、トラブルの種はそこここに潜んでいます。眼の診療で最低限注意すべきポイントを紹介します。

この記事を読んでいる人におすすめ