今回は、うつ病になりやすい性格(うつ病の病前性格)を紹介しながら、うつ病を発症するきっかけについて説明していきたい。
うつ病になりやすい性格としては、次の2つが有名である。
■メランコリー親和型性格
ドイツの精神科医テレンバッハが指摘したもの。ルールや秩序への志向性が強く、仕事上では責任感が強く、周囲から期待される性格である。対人関係も、「相手がいて自分がいる」という考え方で接する。いわば「いい人」であり、友人も多く、職場でも信頼される。
■執着気質
わが国の精神科医である下田光造が指摘したもので、熱中性、執着性、徹底性、律儀、強い責任感などが特徴である。いわば「真面目な人」であり、職場では絶対的に信頼されて、仕事を任されることが多い。