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最後に残るは生きる本能(前編)
胃瘻不要論に思うこと

2016/08/29
東徹(いわくら病院[京都市左京区])

 このコラムの連載を始めさせていただいて1年以上が過ぎました。当初は、「まだ、精神保健指定医(行動制限をすることなどが可能となる資格のことです)も精神科専門医も取得していない若輩者ではありますが」と前置きしながら始めさせていただいたのですが、この度、晴れて精神保健指定医になりました。おめでとうございます? あ、ありがとうございます。専門医試験は現在絶賛受験中です。どうも、ご声援ありがとうございます。あれ、幻聴ですか? 失礼しました。

精神保健指定医取得の苦労話を少し…
 精神保健指定医(以下、指定医)については、昨年、認定過程に不正が発覚して以来、問題となっております。今なお、完全には解決していないようです。指定医というのは、措置入院の判定や強制入院の判断など、かなりの権限を有する国家資格なのですが、その認定試験は実質レポート提出だけで行われます。様々な疾患、8症例に対して、それぞれ2000字以内のレポートを書かなければいけません。

著者プロフィール

東徹(いわくら病院[精神科単科病院])●ひがしとおる氏。2006年京都大学医学部卒。高知医療センターでの初期研修を経て、京都大学医学部付属病院、大阪赤十字病院精神神経科に勤務。2012年より現職。

連載の紹介

その死に誰が寄り添うか-精神科単科病院にて
精神科単科病院の「身体合併症病棟」。ここがどのような場所で、どのような人がどう生き、そして死んでいくのか。知られざる実態を、長期入院の末に亡くなった方々の実例を元に、一部改変してご紹介します。
『精神科病院で人生を終えるということ − その死に誰が寄り添うか』好評発売中

 精神科単科病院で身体合併症病棟を担当する著者が精神医療の現状を生々しくつづっていいます。胃瘻造設や延命治療の是非、誤嚥性肺炎への対応、患者家族への説明の難しさなど終末期医療における課題を挙げ、相模原障害者施設殺傷事件に対する私見も示しています。
 精神医療に限らず、高齢者の終末期医療に対する現場の肉声ともいえる内容です。高齢者医療に携わる全ての医療者に一読をお勧めします。(東徹著、日経BP社、3500円+税)

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