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心不全の予後予測・告知、どうしたらよいのか
「先生、私はあとどれくらいなのでしょうか」をACPのきっかけに

2018/09/04
大森 崇史(飯塚病院 緩和ケア科)

症 例

 75歳男性。拡張相肥大型心筋症と診断され3年経過していた。1年に2回程度の入院を繰り返しながら、なんとか自宅生活・外来通院を維持できていた。ある日の外来で患者から突然次のように尋ねてきた。

 「先生、私はあとどれくらいなのでしょうか」

 どれくらいと言われても……と悩んでいると、その隣にいるキーパーソンの長女が(余命の話はしないでほしい!)と言わんばかりの非常に険しい顔でこちらをにらんでいた。どう答えていいか言葉に詰まってしまい、外来で気まずい沈黙が流れた……。

著者プロフィール

九州心不全緩和ケア深論プロジェクト(共同代表:久留米大学医学部心臓・血管内科部門の柴田龍宏氏、飯塚病院緩和ケア科の柏木秀行氏)を中心とするメンバー。循環器内科、総合診療科、緩和ケア科、コメディカルが垣根なく協働し、地域密着型の循環器緩和ケアの確立を目指して発足したプロジェクトです。

連載の紹介

実践・心不全緩和ケア
心不全パンデミック到来で、心不全緩和ケアのニーズが高まっています。しかし、先駆的な試みがある一方で、なかなか普及に至っていないのが実情です。循環器内科はもちろん、ジェネラリストや在宅医療従事者、コメディカルらが、真正面から心不全緩和ケアを取り上げて、ともに議論する場を提供します。

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