私が院長を務める手稲家庭医療クリニックは19床の有床診療所で、2階に入院病棟があります。そこでは終末期ケアを提供していて、入院しているほとんどが癌末期の患者さんです。年間120名余りがお亡くなりになります。
開院前は、これだけの数の患者さんを家庭医として看取るようになるとは想像もしませんでした。しかし、こうして家庭医として終末期ケアを提供していると、家庭医というものの強みが生かせることを実感します。
人生の始まりから終りまでを診るのが家庭医です。その本領を発揮する場面として、今回は家庭医と終末期ケア(End of Life Care)についてお話しします。
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著者プロフィール
小嶋 一(手稲家庭医療クリニック院長)●こじま はじめ氏。2000年九大卒。沖縄県立中部病院などを経て03年渡米。ピッツバーグ大学関連病院勤務。米国家庭医療専門医、公衆衛生学修士。08年手稲渓仁会病院。09年より現職。

連載の紹介
【臨床講座】家庭医の作法
どんな時でもまずかかってもらえる医者、それが「家庭医」。住民には心強い存在であり、医師不足対策への処方せんにもなり得ます。本連載では、実例などを盛り込みながら、家庭医の果たすべき役割を考えていきます。
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