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連載第17回
ネパールの医療

2006/04/07

 オーストラリア滞在時にほんの短期間だが、ネパールの小児・周産期医療を見る機会があった。たった数週間の滞在なのに、とても大きな経験として残っている。現在、政情不安のため、やや危険な国となってはいるが、とても気に入ったのでいつかまた「帰りたい」と思っている。ちなみにネパールはアジアの中でも乳児死亡率などの健康指標がかなり低い国の一つである。

 私が訪問したときにも共産ゲリラや政府軍の兵士が行き交う中で、緊張はする一方、地方に行けば、牛が道路をとうせんぼする、のんびりした雰囲気もあった。ネパールはインドと違い、ヒンズー教が国教であるため、牛は法律でかなり丁重に守られている。

 文化的には、人種と同様、中国系の文化とインド系の文化の交差点であり、とても豊かな独自の文化が形作られている。曼荼羅の絵を売っているすぐ近くに、シヴァのポスター絵が売られている。映画はボリウッド(ムンバイで作られるヒンズー語系の映画)系が盛んで、タリウッド(チェンナイで作られるタミール語系の映画)系は少ない。ちなみに私は両方好きで、英国でも欠かさず見ている・・・。

著者プロフィール

森 臨太郎(英国国立母子保健共同研究所リサーチフェロー)●もり りんたろう氏。1970年神戸生まれ。医学博士、英国小児科専門医。日本での小児科研修を経て、豪州にて新生児医療に携わり、英国にて疫学を修める。

連載の紹介

英国医療事情
英国で英国立医療技術評価機構(NICE)の診療ガイドライン作成に携わっている筆者が、疫学研究から政策立案、日常診療に至るまで、様々な視点で英国医療と現政権の保健医療改革をリポートします。

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