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どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.13)
Ballon d’Or ~女性には分からない痛み~

2020/12/10
鈴木 森香(国立病院機構 仙台医療センター)

 性の多様性への社会的な理解が広がりつつある昨今ですが、生物学的には男性と女性は体の臓器や仕組みが一部異なっており、我々医療者は身体的側面だけでなく、精神的側面や社会的側面を包括して診療を行う必要があります。

 まさに「病気を診ずして病人を診よ」(高木兼寛)

 特に、総合診療科領域においては、問診と身体診察で診断を考え、診断仮説に基づいた検査で確定診断を行うことが求められます。とはいえ、自分が患者だった場合に主訴によっては女性に診察してもらいたと思うことは正直あります。おそらく、みなさんも自分や家族が患者の立場になった場合に、医師を含む医療従事者の性別や年齢が気になることもあるでしょう。

 今回、医師-患者間の気まずさが、診断エラーの一端を担ってしまった経験症例を一部フィクションにして提示します。

著者プロフィール

日本病院総合診療医学会の若手部会診断エラーチーム(担当理事:獨協医科大学総合診療科の志水太郎氏)のメンバー。

連載の紹介

診断エラー学のすすめ
診断エラー学は、海外では研修医や医学生に対する教育分野で非常に注目されている新しい学問です。日本でも、総合診療に従事する医師らが日本での診断エラー学の普及に乗り出しました。そのプロセスと成果を報告していただきます。

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