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システムエラーに立ち向かうには?
陰性感情をコントロールするスキルを獲得しよう
患者に陰性感情を抱くと診断エラーに陥りやすく

2019/04/17
鋪野 紀好、生坂 政臣(千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

鋪野 紀好(しきの きよし)氏:千葉大学医学部附属病院 総合診療科 特任助教、千葉大学医学部附属病院 総合診療科 後期研修プログラム責任者(家庭医療コース)、日本内科学会専門医部会幹事(講演会担当)、ACP Japan Chapter PRC委員、日本病院総合診療医学会評議員。

 今回は診断エラーの中でも、システムエラーについてご紹介したいと思います。

 診断エラーは、症例の10~15%に生じることが知られています1)。また、米国では診断エラーによる死亡が死因の第 3 位と推計されています2)。こうした診断エラーは近年、診療に携わった医師の能力や行動の問題であるものの、医療提供システムの中にある問題(システムエラー)であると捉えられるようになってきました3)。システムエラーは、特に診断プロセスで重要となってくる情報収集、情報統合・解釈、暫定診断に大きく関与します4)

 システムエラーを招き得る要因として、医療資源(設備、人手、時間など)の不足、過剰な労働、ストレス、疲労、患者に対する陰性感情などが代表的です5)。しかしながら、医療資源の不足や過剰な労働は、個人で解決するのが難しい問題です。今回はシステムエラーの中でも、「患者に対する陰性感情」にフォーカスして考えていきたいと思います。

著者プロフィール

日本病院総合診療医学会の若手部会診断エラーチーム(担当理事:獨協医科大学総合診療科の志水太郎氏)のメンバー。

連載の紹介

診断エラー学のすすめ
診断エラー学は、海外では研修医や医学生に対する教育分野で非常に注目されている新しい学問です。日本でも、総合診療に従事する医師らが日本での診断エラー学の普及に乗り出しました。そのプロセスと成果を報告していただきます。

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