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開業するなら第三者承継が望ましい?

2021/01/08

 最近、「クリニックの名前が山田医院から田中医院に変わりました。院長も山田から田中に変更します」といった事案を近隣でチラホラ目にするようになりました。このように親族間で継ぐのではなく、第三者が既存のクリニックを一定の価格で購入し、承継して院長になることを「第三者承継による開業」といいます。

 個人的にも、まっさらなクリニックを新規開業するよりは承継による開業の方がうまくいくと思っていますので、もし自分が開業するなら承継を選びたいと思っています。

 平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況によれば、全国の医師数32万7210人のうち、23.5%に当たる7万6892人が病院・診療所の開設者・代表者となっています。

 1990年代から2000年代前半辺りまで続いた、いわゆる「診療所開業ラッシュ」から20~30年たち、そのときに院長になった人たちの多くが今、高齢になっています。医者の子どもがいなかったり、もし子どもが医者になっていても病院勤務を希望していたりして、後継者に悩むところは少なくありません。その結果、ギリギリまで働き、院長の病気や何らかのトラブルでいきなり閉院を迫られる、という展開が近ごろ増えているようです。

 帝国データバンクによると、2019年の医療機関(病院・診療所・歯科医院)の倒産は45件(病院8件、診療所22件、歯科医院15件)となり、2009年(52件)、2007年(48件)に次ぐ過去3番目の水準で、2010年以降の10年間では最多となりました。診療所については、2009年(27件)に次ぐ過去2番目の水準だったそうです。コロナ禍が後押しして、財務が不良だったクリニックは今後、閉鎖あるいは承継案件として安く売りに出される可能性があります。

 そこで知っておきたいのは、クリニックを第三者承継するのは吉か凶か? ということです。お金の面を中心に見ていきましょう。

著者プロフィール

ドクターK●関西の病院で働く30歳代勤務医。リーマンショック後に株式投資に目覚め、資産運用を開始。幾度となく挫折を味わいながら勉強を続け、アベノミクスに乗じて投資資金を大きく増やす。著書に「忙しい医師でもできる Dr.Kの株式投資戦術」。

連載の紹介

Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」
忙しい? 時間がない? そんなあなたも大丈夫! 日常臨床をバリバリこなす超多忙な現役若手医師が、バリュー投資と上手な資産運用のコツを教えます。【注】当コラムは投資にあたっての参考情報を提供するものです。投資判断は自己責任でお願いします。

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