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医師の究極の節税法は法人設立、だけど…

2019/10/25

 年収(額面)が2000万円の勤務医は、2000万円から所得控除などを差し引いた額の約50%が所得税、住民税、復興特別所得税として徴収されます。えげつない税率です! 私が累進課税を嫌う原因はココにあります。頑張って働いて稼いだ人ほど、税金がむしり取られるという、クソみた……じゃなかった、ツライ仕組み!

 ――かといって、ここで「累進課税反対!」と書いても、法律は何も変わらないわけで。

 このコラムを読んでいる人は、ほとんどが勤務医だと思いますが、病院からの給与所得以外に、原稿料や講演料による雑所得だってあるはず。経費を差し引いた雑所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。勤務医の中には確定申告を忘れている人も多いので注意してください(参考コラム:院内に1人はいる“確定申告漏れ”

 しかし、この雑所得の確定申告もやはり税率が高いのです。ご存知の通り、日本は累進課税を採用していますから、勤務医で1800万円以上稼いでいる人は、所得税率が40%になります。この医師が例えばセミナーの講演で10万円をもらった場合、手取りは6万円になります。最初にいただく講演料は源泉徴収でちょびっと差し引かれているだけなので、「やったぜ」と思われるかもしれませんが、確定申告したら追加納税が必要なので、徒労感がぬぐえません。

 さて、ここで登場するのが法人設立というテクニックです。医療サービス以外の収入(講演、原稿執筆、セミナーなど)を対象とすれば、勤務医であっても法人を設立することは可能です。これにより節税ができるのです。法人税の実効税率は30%を切っているので、高い税率を払っている部分の収入を、個人から法人の収入に回せば節税効果があります。

 雑所得を法人(税率15~24%)に入れた場合、単純計算だと先ほどの講演料の手取りが7万6000~8万5000円にアップします。また、車両の経費化、携帯電話代などの通信費についても、業務上必要なものは法人の経費として計上が可能です。勤務医が開業医のことをうらやましがっているのは、大抵この部分ですよね。まあ、講演料だけで中古のベンツを買える人はほぼいないと思いますが。また、代表者は医師である必要はありませんので、妻や家族を代表者にして、役員報酬による所得分散もできます。

著者プロフィール

ドクターK●関西の病院で働く30歳代勤務医。リーマンショック後に株式投資に目覚め、資産運用を開始。幾度となく挫折を味わいながら勉強を続け、アベノミクスに乗じて投資資金を大きく増やす。著書に「忙しい医師でもできる Dr.Kの株式投資戦術」。

連載の紹介

Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」
忙しい? 時間がない? そんなあなたも大丈夫! 日常臨床をバリバリこなす超多忙な現役若手医師が、バリュー投資と上手な資産運用のコツを教えます。【注】当コラムは投資にあたっての参考情報を提供するものです。投資判断は自己責任でお願いします。

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