以前のコラム「民間の医療保険? そんなの入る必要ありません」では、保険について以下のようなことを書きました。
──現実社会には、いろいろなリスクがあります。死亡、入院、癌になる、隕石が降ってくる、富士山が噴火する、宇宙人が地球に攻め込んでくる、などなど。それぞれのリスクをカバーする保険商品が作られています(宇宙人保険はないかもしれませんが)。「もしもの時に備えて」と言われると、つい保険に入った方がいいかも、と思ってしまうかもしれませんが、全てのリスクに備えるのは現実的ではありません。備えるべき優先度があるはずです。
ここで書いていたように、保険とは「実際に起こる確率は低いが、万が一起こると対応できないもの」に掛けるのが大前提です。よって、起こってしまうと経済的に受けるダメージが大きいために多少損をしても保険料を支払うのはやむを得ない、と割り切れる保険には入っておく方がよいでしょう。だから、ピアニストにおける手の保険みたいな専門性の高い保険商品が存在し得るわけです(ただし、調べた限りでは現時点で国内ではそのような保険はないようです)。
医師にとって身近な保険としては、医師賠償責任保険(以下、医賠責)があります。これは、医療訴訟にかかる賠償金を支払ってくれる保険です。年間3~5万円の保険金を支払うことで、1事故あたりの補償限度額を億単位でカバーすることができます。
では、この医賠責、私たちは加入すべきなのでしょうか? それとも入ると掛け金を払うだけで損をする可能性が高いことから、入らない方がよいのでしょうか?
新規に会員登録する
会員登録すると、記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。
著者プロフィール
ドクターK●関西の病院で働く30歳代勤務医。リーマンショック後に株式投資に目覚め、資産運用を開始。幾度となく挫折を味わいながら勉強を続け、アベノミクスに乗じて投資資金を大きく増やす。著書に「忙しい医師でもできる Dr.Kの株式投資戦術」。

連載の紹介
Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」
忙しい? 時間がない? そんなあなたも大丈夫! 日常臨床をバリバリこなす超多忙な現役若手医師が、バリュー投資と上手な資産運用のコツを教えます。【注】当コラムは投資にあたっての参考情報を提供するものです。投資判断は自己責任でお願いします。
この連載のバックナンバー
-
2021/03/26
-
2021/03/12
-
2021/02/26
-
2021/02/12
-
2021/01/22