日経メディカルのロゴ画像

「ふるさと納税」をやらない理由が分からない

2017/05/11

 必ずプラスリターンになる“投資”があるのをご存知でしょうか。それは「ふるさと納税」です。厳密に言うと投資ではないんですが、ここでは気にしない方向で。

 しかも、このふるさと納税という制度、収入が高いほどリターンが大きいという、なんとも不思議な仕組みになっています。

 ということで、今回と次回は、この「ふるさと納税」を紹介します。

2000円払うと高価な特産品がもらえる!?

 まず、ふるさと納税の概要をご説明しましょう。難しいことは、この辺のサイトをお読みいただくとして……、そもそもこの制度には、自治体に寄付をすることでその地域を応援しよう、活性化させよう、という理念があります。

 でも、「うちの自治体に寄付をしてください」とアピールしているだけでは誰も寄付してくれません。そこで自治体には、寄付してくれた人に「お礼の品」を送ることが許されています。加えて、寄付した額の一部が、寄付した人の税金から控除されます。例えば、あなたが、とある自治体に1万円を寄付すると、2000円を引いた8000円分が、あなたの支払う所得税や地方税から控除されます。つまり、あなたが国や住居地に払う税金を8000円減らして、ポケットマネーで2000円を足した合計1万円を、あなたが応援したい自治体に「ふるさと納税」できるという仕組みです。

 そう聞くと、「その自治体からのお礼の品が2000円以上だったらいいけどさー」と思いますよね。大丈夫です! 1万円を寄付すると、だいたい3000円相当の特産品を送ってもらえます。ちなみに、これまでは寄付額の平均40%の値段に相当する返礼品がいただけましたが、2017年4月に返礼品は寄付額の30%以下に抑えるよう総務省から通達がありました。それでもこの制度の優位性に変わりはありませんけどね。

 これだけでも確実にプラスリターンなんですが、実はこの2000円の自己負担は、寄付する額を(ある程度まで)増やしても変わりません。ある自治体に3万円寄付すれば、2000円の負担で平均9000円相当の特産品を送ってもらえるんです。しかも、寄付する自治体は1カ所である必要はありません。1万円ずつ、10カ所の自治体にふるさと納税することもできます。その場合も自己負担は2000円です。

 じゃあ、100万円寄付すれば2000円の自己負担で30万円の特産品をもらえるのか、というと、そうとは限りません。その人の所得に応じて、年間の寄付上限額が決まっているのです。配偶者や子どもがいるかどうかによっても違いますが、例えば、あなたが独身で年収800万円の後期研修医なら年間12万9000円までふるさと納税できます。この後期研修医が、下図のように11万円を5つの市にふるさと納税すれば、実質2000円の負担で、3万3000円相当のお礼の品をゲットできます。

著者プロフィール

ドクターK●関西の病院で働く30歳代勤務医。リーマンショック後に株式投資に目覚め、資産運用を開始。幾度となく挫折を味わいながら勉強を続け、アベノミクスに乗じて投資資金を大きく増やす。著書に「忙しい医師でもできる Dr.Kの株式投資戦術」。

連載の紹介

Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」
忙しい? 時間がない? そんなあなたも大丈夫! 日常臨床をバリバリこなす超多忙な現役若手医師が、バリュー投資と上手な資産運用のコツを教えます。【注】当コラムは投資にあたっての参考情報を提供するものです。投資判断は自己責任でお願いします。

この記事を読んでいる人におすすめ