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手のガサガサが良くなりません。どうすれば?

2018/04/12
佐藤 俊次(さとう皮膚科)

 ありふれた皮膚疾患でも、不適切な処置や治療がなされたために病態が変化し、正しい診断が困難になることがあります。

 例えば、黒子(ほくろ)をカミソリで削ってしまった後で、メラノーマのダーモスコピー検査のために来院した患者さんがいました。病変の表面が欠如しているので正確な診断ができません。そのようなときには、表面の皮膚が再生する1~2カ月後に再度診察します。本当は単純な足白癬なのにステロイド薬の外用により悪化させてしまって様相が変わってしまった症例や、逆に足の湿疹なのに抗白癬治療薬を外用してカブレて悪化させてしまった症例などに、皮膚科外来ではよく経験します。隠れてしまった元の病変が出てくるまで絡んだ糸をほぐすように処置や治療をしますが、なかなか困難なこともあります。

 今回は、元の病変に炎症が加わったために全く別の疾患のように見えてしまった症例です。

 症例は、80歳代男性。(本症例は日本臨床皮膚科医会雑誌にて報告済みの同一症例です。佐藤俊次,坪井良治、湿疹病変にマスクされた尋常性疣贅.日臨皮会誌,2016;33:520-1.)

 半年前に気が付いた、手の指に生じた12mm大の赤い角化性の病変です。湿疹を考えvery strongクラスのステロイド軟膏で治療しましたがびくともしませんでした(図1)。

 このような病変をどのように考えていけばよいでしょうか?

図1 80歳代男性の指の臨床写真 手の指に生じた12mm大の赤い角化性の病変。ステロイド軟膏で2週間外用治療したが著変なし。
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著者プロフィール

佐藤俊次氏(さとう皮膚科[東京都杉並区]院長、皮膚科専門医)●さとう としつぐ氏。1982年防衛医科大学校卒、同年同大皮膚科学教室入局。88年日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得、89年日本医科大学第2病理学教室で医学博士取得。90年東京都杉並区でさとう皮膚科を開業。2010年からオーストリア・グラーツ医科大学の「Basic Dermoscopy Course」(e-ラーニング)を受講開始。14年同コースを終了し、「Basic Dermoscopy Diploma」取得。

連載の紹介

佐藤俊次の「毎日使うダーモスコピー!」
診療報酬が付く前から独学でダーモスコピーを学び、開業医でありながら、自らの研究成果を国内のみならず海外学会でも発表してきた佐藤氏が、毎日の診療で役立つダーモスコピー活用のポイントを解説します。ダーモスコープ最大手の米国3Gen社の社長から直々に貰った1台は佐藤氏思い出の一品です。
この連載を書籍化しました!
『プライマリ・ケア医のための今日から使えるダーモスコピー』好評発売中

 このたび、この連載「佐藤俊次の『毎日使うダーモスコピー!』」を書籍化いたしました。
 2016年6月から開始したこの連載は、患者の主訴を皮切りとして、ダーモスコピー像を見ながら鑑別疾患を考えていく注目コラムです。
 書籍では、16の主訴を中心に、合計700枚を超える写真をふんだんに使いながら、日常診療でよく見られる皮膚疾患のダーモスコピーの見方を解説しています。ダーモスコピー像に加えて、ダーモスコピー像を画像変換して構造や血管走行などを見やすくした画像を併記しているのは、本邦初です。この画像変換は海外学会でも報告され、ダーモスコピーの理解を助ける方法として注目されています。
 さらに書籍には、日常診療でよく遭遇する皮膚疾患をまとめたカラーアトラスを別冊として同梱。患者説明などにご利用いただけます。
 ぜひ、日々の診療にご活用ください。(佐藤俊次著、日経BP社、7500円+税)

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