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指先が痛いんですが、棘が刺さっていませんか?

2016/08/18
佐藤 俊次(さとう皮膚科)

 皮膚科の外来には様々な主訴の患者さんが来院します。それこそ、頭のてっぺんから足のつま先まであらゆる部位の症状です。患部が皮膚ですから普通は診察すれば大抵は診断が付きます。特に、痒みを主訴として受診する患者さんが大勢を占めます。

 しかし、中には痛みを主訴として受診する患者さんがいらっしゃいます。中でも診断が困難な症例の1つに初期の帯状疱疹があります。皮膚の痛み以外、所見が何もないからです。ただし、帯状疱疹であれば、痛みの出現から1週間ほど様子をみればほとんどの症例で皮疹が確認できます。このことを皮膚科医は知っているために自信をもって経過観察ができるのです。

 この帯状疱疹のように、症状が患部の痛みだけで皮疹がなく、皮膚症状がはっきりしない皮膚疾患が他にもあります。疾患の病状を知っていることで、患部を詳しく観察することにより診断にたどり着けることがあります。今回はそんなお話です。

 51歳女性。「この2~3日、左手第3指がズキズキ痛い」との主訴で来院しました。「自分で指を見てもわからないけど、棘が刺さってるんじゃないかと思う」と言います。また、日常生活で「打撲したり、ささくれをむいたりなど、特別なことは何もしていない」とも言います。視診では、左手第3指の皮膚にわずかな発赤・腫脹がみられます(図1A、1B)。
 

著者プロフィール

佐藤俊次氏(さとう皮膚科[東京都杉並区]院長、皮膚科専門医)●さとう としつぐ氏。1982年防衛医科大学校卒、同年同大皮膚科学教室入局。88年日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得、89年日本医科大学第2病理学教室で医学博士取得。90年東京都杉並区でさとう皮膚科を開業。2010年からオーストリア・グラーツ医科大学の「Basic Dermoscopy Course」(e-ラーニング)を受講開始。14年同コースを終了し、「Basic Dermoscopy Diploma」取得。

連載の紹介

佐藤俊次の「毎日使うダーモスコピー!」
診療報酬が付く前から独学でダーモスコピーを学び、開業医でありながら、自らの研究成果を国内のみならず海外学会でも発表してきた佐藤氏が、毎日の診療で役立つダーモスコピー活用のポイントを解説します。ダーモスコープ最大手の米国3Gen社の社長から直々に貰った1台は佐藤氏思い出の一品です。
この連載を書籍化しました!
『プライマリ・ケア医のための今日から使えるダーモスコピー』好評発売中

 このたび、この連載「佐藤俊次の『毎日使うダーモスコピー!』」を書籍化いたしました。
 2016年6月から開始したこの連載は、患者の主訴を皮切りとして、ダーモスコピー像を見ながら鑑別疾患を考えていく注目コラムです。
 書籍では、16の主訴を中心に、合計700枚を超える写真をふんだんに使いながら、日常診療でよく見られる皮膚疾患のダーモスコピーの見方を解説しています。ダーモスコピー像に加えて、ダーモスコピー像を画像変換して構造や血管走行などを見やすくした画像を併記しているのは、本邦初です。この画像変換は海外学会でも報告され、ダーモスコピーの理解を助ける方法として注目されています。
 さらに書籍には、日常診療でよく遭遇する皮膚疾患をまとめたカラーアトラスを別冊として同梱。患者説明などにご利用いただけます。
 ぜひ、日々の診療にご活用ください。(佐藤俊次著、日経BP社、7500円+税)

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