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第34回 キサントクロミーを推理せよ!
色で見分ける髄膜炎、脳出血、新生児黄疸

2017/12/04
ヤツガワ カナタ(ペンネーム)

 「脳脊髄液」の略称として「髄液」はよく用いられます。髄液は脳室の脈絡叢で産生され、脳室内や脳脊髄のくも膜と軟膜を満たす液体で、脳や脊髄を守っています。くも膜下出血、脳や脊髄の損傷、髄膜炎、脳炎、脳腫瘍、がんの脳や脊髄への転移などが疑われる場合に髄液採取が行われます。採取方法には(1)腰椎穿刺(ルンバール)、(2)後頭穿刺、(3)脳室穿刺の3つがあり、多くは腰椎穿刺によって採取されます。

 髄液検査で調べる対象は、外観、細胞数、蛋白、糖、電解質、細胞診、培養、ウイルス抗原など様々です。検査技師が観察する髄液の外観も、大切な情報の1つです。正常者の髄液は無色透明ですが、何らかの病的要因により混濁、血性髄液、キサントクロミー(黄色~燈色)を呈する場合があります(写真1)。キサントクロミーを検査技師養成校では「脳実質、髄膜の古い出血」と学習することが多いように思います。今回はこのキサントクロミーについてお話したいと思います。

著者プロフィール

様々な組織に所属し多様な業務に従事する臨床検査技師のグループが交替で執筆します。検査にまつわるあらゆる問題について意見交換を重ね、解決策を模索し、経験を積んだ精鋭が揃っています。

連載の紹介

医師の知らない?検査の話
臨床検査に関しての基礎知識や思わぬ落とし穴、多彩なエピソードなど、現場の視点ならではの考え方や発想も含めて、各分野に精通した臨床検査技師が、自身の経験を元にお伝えします。

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