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Withコロナ時代の輸血戦略
「自覚症状なき貧血」への輸血は本当に必要?

2020/10/19
藤島 直仁(秋田大学医学部附属病院 輸血部)、吉田 斉(秋田県赤十字血液センター 学術情報・供給課)

症例:81歳女性。貧血のため紹介受診。

 自覚症状はなく、結膜は貧血様であるが明らかな出血は見られない。バイタルは安定している。末梢血のヘモグロビン値は6.8g/dL、平均赤血球容積(MCV)は135fLと高値であった。

 診察した研修医は「取りあえず輸血しましょう」と患者に説明し、赤血球製剤2バッグ(4単位)を依頼したところ、輸血担当の臨床検査技師から「体重35kgの患者に2バッグですか」と疑義照会があった。そこで、まず1バッグ輸血することにしたが、それでよかったのかと不安になった。

連載の紹介

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Choosing Wiselyとは、医療者と患者が対話を通じて科学的な裏付け(エビデンス)があり、患者にとって真に必要でかつ副作用の少ない医療の“賢明な選択”を目指す、国際的なキャンペーン活動です。米国をはじめとする各国のChoosing Wiselyでは、専門学会が、見直すべき医療行為に関する推奨を「5つのリスト」にまとめ、公表しています。本連載では、Choosing Wiselyの推奨を、その根拠とともに解説していきます。

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