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CD腸炎の症状消失後に「陰性」の確認は必要か

2020/03/06
伊藤 涼(Choosing Wisely Japan会員、板橋中央総合病院総合診療科)

症例:56歳女性。脳性麻痺の既往。

 過去に複数回の尿路感染症があり、セフトリアキソンナトリウム水和物などで治療されてきた。今回も再び尿路感染症で入院。
 1日3行以上の下痢を認めるとのことで、クロストリジウム(クロストリディオイデス)・ディフィシル(CD)腸炎を疑い、CD抗原であるグルタミン酸脱水素酵素(GDH)陽性およびCDトキシン(産生毒素)陽性を確認。内服抗菌薬で治療した。
 やがて下痢も認めなくなり、退院日を決めようとしたところ、病棟師長から「やっと下痢が止まりましたね~。最新の便を採取してきましたので“CDのオーダー”入れてもらっていいですか?」と依頼された。オーダーする様子を見ていた研修医から「下痢が止まってるのに陽性って出るんスか? もし出たらどうするんスか?」と聞かれ、しどろもどろになってしまった……。

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