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【連載第7回】
「話したい」、呼吸不全患者の切なる訴え
牧瀬内科クリニック(鹿児島県大崎町)院長 牧瀬 洋一氏

2007/04/10

 私が呼吸器疾患の診療を学び始めたのは、在宅酸素療法が保険適用されたころである。入局した医局の関係で循環器疾患も比較的多く担当したが、呼吸器疾患の患者さんは抑うつ的になりやすいと学んだ。呼吸機能や動脈血などの状況だけでなく、生活・経済・社会的背景もこの疾患には負の心理的影響を与えると論文などに記載されていた。

 その後、いろいろな病院で研修し、私は開業したが、ある日、私の有床診療所に、急性増悪を来した慢性呼吸不全の患者さんが、ある病院から在宅への橋渡しをお願いするということで紹介されてきた。救急車で転送されたばかりのその患者さんは、気管切開され、人工呼吸につながれ、とても不満そうな顔をしていた。

連載の紹介

苦いカルテ・幸せのカルテ
医師であれば、苦い思い、あるいは心の残るエピソードを体験されていると思います。これらの貴重な体験は、他の医師の教訓として生かすことができ、多くの医師の心の支えになるものと考えられます。「苦いカルテ・幸せのカルテ」は、こうした体験談を医師会員の皆様から募集、掲載していく企画です。

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