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【連載第4回】
軽率な発言が医療訴訟を招く
飛岡内科医院(岡山市)副院長 飛岡 宏氏

2007/04/05

 医療現場において、一番嫌なことは医療訴訟である。ここに紹介するのは、私の患者さんの事例だが、紹介先の病院スタッフの言動に起因するエピソードでもある。

 某年2月、血圧 230/116mmHg にて受診した。この患者さん、10年前より、時々(年1回程度)当院を受診して降圧薬を投薬されているが、「仕事が忙しい」ことを理由に内服治療の継続ができていなかった。重症高血圧のため、降圧薬を少し強めの量で、1週間分投薬した。

 同年3月(1カ月後)、その3日前に受けた検診センターでの定期検診で左手の麻痺を指摘され、当院を夕方再診。話を聞けば「前回受診の翌朝に内服したが、怖くなって1回内服したのみで、以後の内服はしていない。その日の午後3時より、急に左手が動かなくなった」と言う。「なぜ、麻痺出現時に連絡しなかったのか」と聞けば、「仕事が忙しく、そのうちに動くと思った」そうである。

連載の紹介

苦いカルテ・幸せのカルテ
医師であれば、苦い思い、あるいは心の残るエピソードを体験されていると思います。これらの貴重な体験は、他の医師の教訓として生かすことができ、多くの医師の心の支えになるものと考えられます。「苦いカルテ・幸せのカルテ」は、こうした体験談を医師会員の皆様から募集、掲載していく企画です。

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