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病医院PRレベルアップ講座

効果的な増患策を妨げる病院組織の特徴

2021/04/08
松本 卓(小倉記念病院、病院マーケティングサミットJAPAN Executive Director)

 小倉記念病院の松本です。今回は、病院広報・マーケティングのステークホルダー、つまり地域の生活者や連携先などとのコミュニケーションを行う部署の組織づくりについて書いてみます。

 実は、私事ではありますが、4月に企画広報課から医療連携課に異動になりました。と言っても、これは企画広報課と医療連携課の統合によるものです。ですので、これまでの連載で紹介したような施策はすべて、松本が引き続き医療連携課で行うようになります。

 統合の1番の目的は「コミュニケーションの統括」。そもそも企画広報課も医療連携課も「新入院患者を増やす」ことが目的なわけですが、これまで別々に行動していました。あと、企画広報課と言っても、実際は松本が1人だけいる「劇団ひとり」状態だったんです。「うちの病院もこれから広報に力を入れてみようか」と思案している読者の方も多いと思いますので、小倉記念病院の組織改編が何かのヒントになればと思います。

 これまでの連載でもちょこちょこ書いてきましたが、当院の広報・マーケティング関連部署の組織変遷を時系列で説明しますと、こんな感じです。
(1)院長が代わり、ブランドを再構築するために企画広報課を新設。松本が異動して1人の組織となりホームページリニューアルを行う。
(2)ホームページリニューアルが終わると広報誌やイベントなど他部署で行っていたコミュニケーション施策を一緒にやるように。
(3)増患に関わる他部署の施策も企画広報課がメインで担当。
(4)様々な施策を統括していくことで松本の仕事がパンク状態になり、新しい施策に人的資源を割くことができず。
(5)企画広報課と医療連携課の統合でコミュニケーション活動のさらなる進化を狙う。

 これを見ると、「ホームページリニューアルのときから、(5)の体制にしておけばよかったじゃん」と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、当時も今も、医療業界でこの発想にたどり着く病院は少ないと思います。

著者プロフィール

病院マーケティングサミットJAPAN●「Evidence Based PR」の観点から病院広報を議論し、良い医療を提供している病院が真っ当に患者や医療職(求職者・開業医)から選ばれるための方法論を共有することを目的としている。運営スタッフには医師や看護師、病院広報担当者などが参画。

連載の紹介

病医院PRレベルアップ講座
「当院は良い医療を提供しているのに、広報がうまくできておらず、患者や紹介元の開業医、求職者から評価されていない」――。そんな思いを抱いている病院スタッフは多いのではないでしょうか。このコラムでは、様々な実践例を基に、自院の魅力を最大限にアピールする手法を紹介します。

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