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町田浩道の「南極オングル中央病院だより」
病院の窓から見える南極の四季(4)
――11、12、1月 南極でも夏――

2015/04/01
町田浩道

 夏、この季節は年によっては先遣隊として次隊員が空路で昭和基地に入ることもあり、越冬隊だけの日常は終了、見知らぬ大勢の人間と意思疎通を図りつつ仕事を進める通常の生活環境に戻ります。2014年11月22日からは、再び白夜に。昭和基地は夏仕様、夏作業が本格化します。耐寒能力が向上し、マイナス20℃にも耐えられる防寒服を着て、暖かくなった環境(時には+気温)での作業は危険。体を冷やし、こまめに水分を摂取しないと熱中症になります。

 動物たちも戻り、散歩途中にヒト以外の生き物に出会うことが増えてきました。トウゾクカモメやユキドリ、時にはアデリーペンギンに会うこともあります。ペンギンを見たい思いで遠くを見るとドラム缶*1もアデリーペンギンに見えます。実際、似ている。遠目には黒っぽいだけ。両者は動きが少なく(アデリーペンギンも動かない時は動かない、ドラム缶は動かない)、横や縦になって、複数集まっていることもしばしばあり、共通点が多いので鑑別には難儀します。経時変化の有無が鑑別のポイントです(写真1、2)。1年間見続けましたが、今でも間違えます。

著者プロフィール

町田浩道(第55次日本南極地域観測隊越冬隊医療)●まちだ ひろみち氏。1980年東京医大卒業後、東京女子医大第2外科に入局。88年聖隷浜松病院外科。2013年7月に休職し、国立極地研究所南極観測センター第55次日本南極地域観測隊に。2013年12月から昭和基地に滞在中。

連載の紹介

町田浩道の「南極オングル中央病院だより」
南極昭和基地という極限下の医療事情を、越冬生活のエピソードを交えて紹介します。オーロラやペンギン、ブリザードなど南極の魅力についても伝えたいと思います。連載を通して、南極への関心が高まれば幸いです(越冬医療に興味を持ってもらえれば最高)。

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