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町田浩道の「南極オングル中央病院だより」
南半球は全て逆!南極で「太陽は西から昇る」?

2015/01/22
町田浩道

 前回書いたように、4泊5日のスカーレン旅行のミッションを完了させました。医療隊員としては最大の野外行動です。この経験で、「日本ではこうだったよな、でも南極では全然違うなぁ」と感じたことがありました。今回はそんなことをいくつか書いてみます。日本の常識・南極の非常識、南極の常識・日本の非常識。

「北は北、南は南」。でも太陽は?
 南半球では、季節や天体の動きが全て北半球と逆さまになります。太陽の動きも逆。でも「西から昇って東に沈む」わけではありません。太陽が東から昇って西に沈む、これは不変です。何が違うかというと、動く方向が逆なのです。東京では、南の空にある太陽が、向かって左から右に移動してビルの彼方に消えて行きます。一方、南極昭和基地の太陽は、右から左へと移動します(動画1)。これにはびっくりで、今でも慣れません。太陽は北側に面して見えます。南極不動産は全室北向きが売り。月の動きも同様、満ち欠けも然り。南極の月は向かって左から変化します。ただし、北は北、南は南。南極でも「東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」なのです。

著者プロフィール

町田浩道(第55次日本南極地域観測隊越冬隊医療)●まちだ ひろみち氏。1980年東京医大卒業後、東京女子医大第2外科に入局。88年聖隷浜松病院外科。2013年7月に休職し、国立極地研究所南極観測センター第55次日本南極地域観測隊に。2013年12月から昭和基地に滞在中。

連載の紹介

町田浩道の「南極オングル中央病院だより」
南極昭和基地という極限下の医療事情を、越冬生活のエピソードを交えて紹介します。オーロラやペンギン、ブリザードなど南極の魅力についても伝えたいと思います。連載を通して、南極への関心が高まれば幸いです(越冬医療に興味を持ってもらえれば最高)。

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