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人生会議、いつ誰とどこで何をどう話すの?

2019/01/15
西川 満則(国立長寿医療研究センター病院)

 厚生労働省は昨年11月、自らが望む人生の最終段階における医療・ケアについて、前もって考え、医療・ケアチーム等と繰り返し話し合い共有する取組みであるACPの愛称を『人生会議』に決定しました(厚労省のウェブサイト)。また、11月30日(いい看取り・看取られ)を「人生会議の日」とし、人生の最終段階における医療・ケアについて考える日としています。

 今回のコラムでは人生会議について取り上げたいと思います。人生会議は、いつ誰とどこで行うのか、何をどう話すのか、そして、なぜ話すのかについて考えたいと思います。

 まず、人生会議は誰と話すのでしょうか。厚労省によると「医療・ケアチーム等と繰り返し話し合う」とあります。直接、医療・ケアチームと話し合う、少し、ハードルが高い気がします。ACPないし人生会議の議題には、将来の医療・ケアの選好を表明するプロセスが含まれていますから、いつかは医療・ケアチームとの話し合いが必要になるでしょう。しかしその前に、家族と話し合うことも必要ではないかと思います。最近は、血縁の家族がいない方もいらっしゃるので、家族も含めて信頼できる人と話し合う、と表現した方がよいかもしれません。

 信頼できる人との話し合いは人生会議に含まれるのか、医療・ケアチームも参加している話し合いのみを人生会議というのか、人によっては異なる意見があるかもしれません。人生会議という言葉、これはACPの「定義に含まれる言葉」ではなく、「愛称」ということなので、人生会議を、誰と行うのかについて、厳密な決まりはないと思うのですが、あえて考えてみたいと思います。このコラムでは、前者、つまり、家族や信頼できる人との話し合いも含めて人生会議と捉えて考えたいと思います。

著者プロフィール

西川満則(国立長寿医療研究センター病院エンド・オブ・ライフ[EOL]ケアチーム医師)●にしかわみつのり氏。1989年岐阜薬科大卒、1995年島根医科大卒、愛知国際病院ホスピス、名古屋大学呼吸器内科を経て、2000年国立長寿医療研究センター着任。2011年より現職。

連載の紹介

アドバンス・ケア・プランニング事始め
患者が望む終末期医療の実現に欠かせないアドバンス・ケア・プランニング(ACP)。とはいえ、ACPとはそもそもどのようなものなのか、疑問に思う医療介護職は少なくないだろう。人生の最終段階におけるケア(エンド・オブ・ライフケア)に詳しい西川氏が、ACPの基本となる考え方を解説する。

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