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本人に代わって意思決定できるのは誰?

2018/11/12
西川 満則(国立長寿医療研究センター病院)

 前回までのコラムで、意思決定能力の低下について扱いました。認知症により本人の意思決定能力が低下し、自分ではしっかりとした判断が難しくなったHさんの事例や、慢性呼吸器疾患によりCO2ナルコーシスを生じ、一時的に意思決定が難しくなったAさんの事例を取り上げました。

 あるアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の定義には、「本人が自ら意思決定ができなくなったときに備え、代わりに意思決定を行う信頼できる人を選ぶプロセスも含む」と書かれています。「信頼できる人」とは「代理決定者」とも呼ばれます。この「信頼できる人」を選ぶプロセスはACPの中でとても重要です。

 今回は、その代理決定者の適格性、すなわち、「本人に代わって意思決定できる人とはどのような人か」について考えたいと思います。Mさんの事例を紹介しつつ、2つの視点から一緒に考えられればと思います。

著者プロフィール

西川満則(国立長寿医療研究センター病院エンド・オブ・ライフ[EOL]ケアチーム医師)●にしかわみつのり氏。1989年岐阜薬科大卒、1995年島根医科大卒、愛知国際病院ホスピス、名古屋大学呼吸器内科を経て、2000年国立長寿医療研究センター着任。2011年より現職。

連載の紹介

アドバンス・ケア・プランニング事始め
患者が望む終末期医療の実現に欠かせないアドバンス・ケア・プランニング(ACP)。とはいえ、ACPとはそもそもどのようなものなのか、疑問に思う医療介護職は少なくないだろう。人生の最終段階におけるケア(エンド・オブ・ライフケア)に詳しい西川氏が、ACPの基本となる考え方を解説する。

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