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医師4039人に聞いた「MRの情報提供を監視する?」
MRの監視・報告には「関心がない」
MRの存在意義を問う声も

 10月1日から厚生労働省の「販売情報提供活動監視事業」が始まった。製薬企業のMRなどが医師や薬剤師に不適切な情報提供を行った場合、全ての医療機関・薬局から報告を受け付け、事例を公表する。
 
 降圧薬の臨床研究データを不正に利用した広告が社会問題となったのを受け、厚生労働省は2016年から「医療用医薬品の広告活動監視モニター事業」を大型の総合病院を中心に行ってきた。今回の措置はモニター体制を中規模病院へと拡大するとともに、モニター配置施設以外の医療機関・薬局からも幅広く不適切事例を受け付けることにしたもの。

 不適切な例としては、以下のものが挙げられている。
1. 信頼性の欠けるデータを用いた
・承認審査等で未評価のデータ、学術雑誌に未掲載のデータを用いた
・サブグループ解析の結果のみ(当初から計画されたもの以外)を用いた など
2. 整合性のないデータを用いた
・対象薬と一対一で対応していないデータ
・臨床データとは関係のない非臨床データ など
3. (引用時に)データの抜粋・修正・統合等を行った
・比較試験の結果から対照群のデータを削除して紹介した場合 など
4. (引用時に)グラフの軸の尺度の変更、矢印・補助線の追加、着色等を行った
・3群比較試験の結果のうち、1群または2群の結果のみをグラフで示した場合 など
5. 上記1~4以外で事実誤認の恐れのあるデータ使用・加工をした
6. 誇大な表現を用いてデータを説明した
・データに誤りはなくとも、説明時に、誇大な表現を行った場合 など
・製品名の由来(「卓越した」という意味を持つ単語が含まれる)を示し、「卓越した効果を持つ薬剤」と強調して説明する場合 など
7. エビデンスのない説明を行った
・異なる規格の製剤の情報を基に説明(10mgまたは20mgの製剤の使用が想定されているにも関わらず、5mg製剤について説明)を行った場合 など
8. 未承認の効能効果や用法用量を示した
・保険の査定を受けないことを説明し、暗に添付文書の記載内容に反する処方を勧奨した場合 など
9. 上記6~8以外で事実誤認の恐れのある表現を用いた
10. 安全性を軽視した(副作用を含む安全性等の情報提供が不十分な場合も含む)
・新薬の処方日数制限に反する使用方法を勧奨した場合 など
11. 利益相反に関する事項を明記しなかった
・製品紹介動画中で引用している論文のCOIを表示しなかった場合 など
12. 他社の製品を誹謗・中傷する表現を用いた
・本剤のバイオシミラーにとって不利益となる情報提供を積極的に行った場合 など

 日経メディカルの医師会員に、この事業にどのように関わるかを尋ねたところ、「積極的に報告したい」は287人(7.1%)にとどまり、「かなり問題のある事例は報告する」が1732人(42.9%)、「関心がない」が2020人(50.0%)という結果になった。

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