厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」が2019年3月にまとめた報告書では、労働時間短縮を強力に進めていくための方向性の1つとして、医師から他職種へのタスクシフトの推進が盛り込まれている(関連記事:医師の労働時間短縮と地域医療維持は両立するか)。
また、2019年6月17日、7月17日、7月26日に開催された「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに関するヒアリング」では、現在医師が担う業務のうち他職種へ移管可能と考えられる業務について、計30団体へヒアリングを実施した。
これに関して、日経メディカルOnlineでは医師会員4668人を対象に8月5日~19日に「医師から他職種へのタスクシフト」に関するアンケートを実施。その結果、タスクシフトの推進に「賛成」と答えた医師は全体の62.2%だった。次に多かった回答は「どちらともいえない」(33.5%)で、「反対」と答えた医師も4.3%いたことから、タスクシフトにより業務負担が期待できるはずの医師の中にも、タスクシフトの推進に抵抗感を示す人が一定層いることが分かった(図1)。

図1 医師から他職種へのタスクシフトに賛成ですか、反対ですか?(n=4668)