
日経メディカル Onlineの医師会員を対象としたインターネット調査の結果、約3分の2の医師が、衰えが目立つフレイル高齢者に対して、運動指導や栄養指導などの何らかの生活指導を実施していた。多くの医師が高齢者の診療における生活指導の重要性を認識していることの表れといえそうだ。
「自ら指導」している医師は36.4%で、「栄養士などを紹介して指導してもらっている」医師が28.6%だった。
このような実態が明らかになったとはいえ、栄養指導に関しては、まだ十分とは言えないのかもしれない。多くの高齢者が低栄養状態にあるためだ。というのも、2016年の「国民健康・栄養調査」によれば、65歳以上の高齢者に占める低栄養傾向(BMI≦20kg/m2)の割合は17.8%で、およそ6人に1人が低栄養傾向だった。このような低栄養は、入院のリスクになったり、要介護や寝たきりの原因ともなり得る。