日経メディカル Onlineは、昨年11月のリニューアル以降、週替わりで「NMO処方サーベイ」を行っている。これは日経メディカル Onlineの読者調査を基にしたもので、これまでDPP4阻害薬やトリプタン、スタチンなど、作用機序が同じ類似薬の中から処方頻度が最も高い薬剤をアンケート調査し、その結果を公開している。
アンケート結果を見ると、「キレのよさ」や「副作用の少なさ」などを処方頻度の高さの理由として挙げる回答が多い中、効果や副作用にほとんど差を認めない場合には、「使用経験の長さ」「院内で採用されている」「国産」「MRの情報提供」などを挙げる医師もいる。
そこで今回、日経メディカル Onlineの読者を対象に、「作用機序が同じで、効果、副作用にほとんど差を認めない類似する薬剤が複数存在する場合、どのような点を重視して処方する薬剤を決めていますか」と聞き、最も重視している点を1つのみ回答してもらった。
調査期間中に2985人の医師が回答。最も多かったのは、「先発品であるなど、使用経験が長い」で37.1%(1108人)が選択していた。次いで「院内で採用されている」が28.3%(846人)となっていた。
「薬価が低い」を選択したのは8.9%(267人)、「日本人のエビデンスが豊富」は8.2%(244人)、「販売元が信頼できる、イメージが良い」は6.4%(190)、「特に明確な理由はない」5.2%(156人)が続いた。
加えて、「日本の製薬企業が販売している」を理由に挙げる医師が少数ながら存在した(2.3%、69人)。「服用しやすい剤形」を挙げた医師は1.7%(51人)と、最も少なかった。
「その他」を選択した医師の自由記述では、MRとの関係を挙げる医師が多かった。「MRの訪問回数と正比例する(60歳代、病院勤務医)」「Market Based Medicine(50歳代、病院勤務医)」「薬価差益(50歳代、開業医)」との回答もあった。
医師1000人に聞きました
医師2985人に聞く「類似薬の中から処方薬を選ぶ理由」
「使用経験の長さ」「院内採用」が2大理由
「服用しやすい剤形」は最下位
2015/01/22
小板橋律子=日経ドラッグインフォメーション
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連載の紹介
医師1000人に聞きました
日常臨床における選択から日常生活における嗜好やスタイルまで、日経メディカル Onlineの医師会員の方々1000人(目標)にお聞きした結果をいろいろとご紹介します。「他の先生はどうしているんだろう?」と感じる疑問があれば、お問い合わせフォームからご提案ください。調査のテーマとして検討いたします!
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