
切除可能胃癌に対して術前化学療法が欧米では標準的に行われ、中国や韓国からの報告も増えてきた。また食道胃接合部癌は増加傾向にあり、その予後が不良であることから、周術期治療が重要とされる。一方、手術はロボット支援下などの低侵襲手術が定着しつつある。進行胃癌に対しては、免疫療法と化学療法あるいは分子標的薬の併用など、予後を改善する開発が進んでいる。
10月に開催された第59回日本癌治療学会学術集会の臓器別シンポジウム「胃癌に対する新しい治療戦略」では、食道胃接合部癌の治療、胃癌に対する低侵襲手術と周術期化学療法、切除不能胃癌に対する薬物療法について、その現状と展望が紹介された。