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エリアレビュー◎ASCO 2021・乳癌
gBRCA変異陽性乳癌の再発抑制の術後補助療法はA-T系抗癌薬に加えてオラパリブ投与が標準治療へ
HR陽性再発乳癌へのCDK4/6阻害薬はホルモン感受性が高い集団でより効果を発揮

2021/07/20
国立病院機構大阪医療センター外科医長・乳腺外科科長 増田 慎三 氏

 今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2021)では、プレナリーセッションで発表されたPARP阻害薬オラパリブによる術後補助療法の第3相OlympiA試験をはじめ、化学療法やCDK4/6阻害薬による周術期治療、および転移・再発乳癌の治療について新たな知見が報告された。

 OlympiA試験では中間解析の結果、生殖細胞系列(g)BRCA1/2変異を有するHER2陰性の高リスク早期乳癌の術後補助療法として、オラパリブはプラセボに比べて浸潤性疾患のない生存期間(IDFS)と無遠隔転移生存(DDFS)を有意に延長できることが明らかになった。

 トリプルネガティブ乳癌(TNBC)で術前化学療法後に浸潤性残存病変を認める患者の術後化学療法に、プラチナ系薬剤はカペシタビンを上回らないことが示された。またホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性で高リスク早期乳癌の術後補助療法には、CDK4/6阻害薬アベマシクリブと標準的な内分泌療法の併用が、術前化学療法を受けた患者でも有効であることが第3相monarchE試験で確認された。

 CDK4/6阻害薬は、HR陽性HER2陰性の転移・再発乳癌に対し、パルボシクリブとフルベストラント併用療法の第3相PALOMA-3試験、Ribociclibとフルベストラント併用療法の第3相MONALEESA-3試験において、長期観察の結果、全生存期間(OS)を延長することが新たに示されている。

 これらの試験の解釈とそれを踏まえた今後の治療戦略について、国立病院機構大阪医療センター外科医長・乳腺外科科長の増田慎三氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)


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