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エリアレビュー◎ESMO BREAST 2021
乳癌死亡をゼロに持っていくための周術期治療の開発
進行癌では免疫チェックポイント阻害薬や抗体薬物複合体の開発が進む

2021/06/14
国立病院機構大阪医療センター外科医長・乳腺外科科長 増田 慎三 氏

 再発リスクの高いホルモン受容体陽性早期乳癌には、標準的な内分泌療法に加えて化学療法が行われてきたが、最近ではCKD4/6阻害薬を用いた周術期治療の開発が進んでいる。ESMO BREAST CANCER VIRTUAL CONGRESS(ESMO BREAST 2021)では、術後補助療法としてアベマシクリブと内分泌療法の併用療法の有効性を示したフェーズ3試験のmonarchE試験から、アジア人での効果が確認され、副作用も管理可能であることが報告された。

 術前療法としても、CKD4/6阻害薬パルボシクリブと内分泌療法の併用療法は、化学療法と効果は同等であることが、フェーズ2試験のUNICANCER-NEOPAL試験で示唆されている。また70遺伝子シグネチャーによるリスク層別化で、閉経前女性の術後内分泌療法の効果を検討した結果の報告もあった。

 さらに転移を有する浸潤性小葉乳癌に対する抗PD-L1抗体アテゾリズマブとカルボプラチンの併用療法の有用性や、トリプルネガティブ進行再発乳癌に抗TROP2抗体薬物複合体datopotamab deruxtecanが有望であるとした報告もあった。

 ESMO BREAST 2021で発表されたこれらの試験の解釈と日常診療への影響について、国立病院機構大阪医療センター外科医長・乳腺外科科長の増田慎三氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)


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